昨年の建設業界は、住宅建材機器などほとんど全ての商品で値上げが実施されました。原油高の影響では、運送費や石油系製品などの価格上昇。東南アジア諸国での森林伐採規制などによるベニア等の合板建材製品の高騰がありました。

また、金属においては、中国やインドでの需要増大などの影響で、ステンレスや銅、アルミ、鉄など金属全般の価格上昇が顕著でした。銅の価格上昇で電線や水栓金具等の銅製品、アルミではアルミサッシやエクステリア商品の価格が上昇。ステンレスではキッチンのシンクや建築金物全般の価格が上昇しました。一昨年前のカタログ定価は全くあてにならいので、その都度価格を調べる必要があります。
住宅設備機器メーカーの東陶(TOTO)では、昨年7月に価格改定、今年2月にも価格改定を行い、半年ほどの間に2回もの価格改定を行っています。

そのような影響もあり、故鉄市場においても金属価格の上昇が見られるため、各地で金属製品の盗難が相次いでいます。溝蓋や車止め、門扉や金属マットなど、屋外に設置されている製品が盗まれています。電線やケーブル線までも盗まれているのです。また、公園などの公共施設においても盗難が相次ぎ、管理している自治体でも頭を抱えている状態のようです。
皆さんも会社や自宅で、簡単に取り外しができるような金属製品があれば、被害に遭わないためにも、ビスやボルトで固定したり、取り外しできないような対策をされておいた方がよいでしょう。