中国製品の食品や医薬品から,農薬や化学物質が検出され,健康被害や死亡事例が世界各地から報告されています。
日本国内では,2002年に冷凍ほうれん草から基準値を超える残留農薬が検出されて,大きく取り上げられました。
最近では,2006年にパナマで,中国産原料の咳止め薬を服用して100人以上が死亡。
今年にはいってからも,アメリカで中国産うなぎから発がん性が高い抗菌剤が検出されたりと,世界的な不安が高まっています。

こうした被害は,食品や医薬品など体内に摂取するものが大きく取り上げられていますが,今後,塗料や接着剤など建築資材に使用されるものにまで普及すると私は推測しています。

床材のフローリングや合板,集成材,家具塗装品の加工材なども中国から多く輸入されています。某ホームセンターに行くと,中国産の家具や建材が所狭しと並んでいます。そうした,材料からも毒性物質が検出される日もそう遠くないと思います。中国の国内事情もあるかとは思いますが,利益を最優先し,安全性を軽視した結果だと思います。先ほど述べたような健康被害や死亡事故は,中国国内でも多発しているのです。そうした背景から,近年中国国内でも,安全性を重視する傾向が少しずつ高まってきているそうです。

食品や建材に関わらず,やはり安いからといって,中国製に飛びつくのではなく,国内品と見比べて吟味する必要があります。少し高くても安全性の高いものを思うのが心情だと思います。
しかし,今日のような産地偽装や虚偽表示があっては,消費者も何を信用していいのかわからなくなってしまいます。メーカーや発売元にも,人として最低限のモラルは持ってほしいものです。