「泥棒に入られた!?」,後を絶たない侵入盗被害。被害件数は増え続ける一方です。ここでいう侵入盗被害とは,「空き巣」「忍び込み」「居空き」のことをいいます。

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「空き巣」とは,住人が留守の時に侵入し金品を盗むことをいい, 「忍込み」は夜間に住人が就寝時に侵入し、金品を盗むことをいいます。また,「居空き」とは日中住人が昼寝や食事をしている隙に侵入し,金品を盗むことをいいます。


平成19年度の住宅を対象とした被害件数での全国ワースト5では,順に愛知,埼玉,東京,大阪,千葉という結果で,大阪は全国でワースト4位となっています。大阪での被害件数は年間約8,070件で,日々府内のどこかで22件のペースで被害が発生していることになります。その被害総額も約40億円と,1件当たりの被害額は約58万円にもなります。


金品の窃盗被害以外にも,ガラスやドアを壊されて修理する費用もかかります。しかし,被害者の方が口を揃えていうことは,金品を盗まれた被害よりも,精神的な被害の方が大きいといいます。一度侵入盗被害に合うと,長期間精神的苦痛に悩まされ続けます。留守宅に帰るのが怖い。また,わずかな物音が気になり,睡眠を妨げられて不眠症になったりと,お金には代えられない苦痛を被ります。


圧倒的に多い被害事例は「ガラス破り」です。「ガラス破り」とは,ガラスを割って錠前やクレセントを開けて侵入する方法です。対策としては,窓に格子を付けたり,カギを増やしたりする方法が一般的ですが,防犯センサーを付けたり,センサー付照明を付けることも効果的です。被害に遭う前に,是非とも防犯対策を講じてください。

しかし,あまり防犯を意識しすぎて,全ての窓に格子やシャッターを付けたり,カギを過剰に付けると,災害発生時に避難経路の妨げになることもあります。特に高齢の方の住まいには注意が必要です。火災や地震で住まいから避難する際に,格子やカギにより避難経路を遮られて,逃げ遅れてしまうことも考えられます。こうした場合には,防犯合わせガラスが大変効果的で,災害時の安全ガラスとしても利用できます。このように,防犯と防災には相反する要素があることも認識する必要があります。

また,近隣や地域住民の間で,情報交換や連携を行うことが,互いの防犯・防災意識を高め,地域の被害減少へとつながっていくと思います。

防犯・防災対策は,弊社へご相談下さい。

防犯マニュアル「あなたの住宅も狙われている」著:中木村真宏